Organic な「もの」「こと」「ひと」
  1. 国産有機
    サポーターズ
    活動事例集

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  2. 愛知県名古屋市

    生活協同組合連合会アイチョイス

    商品部 部長 八手亦良太さん
    商品部 係長 小沢進祐さん
    【アイチョイスとは】
    1989年9月、あいち生協(あいち生活協同組合)として設立。当時、全国の他の都市と比べ生協組織率が著しく低かった愛知県尾張地域で安全・安心な食材の供給を目指し、組合員1,350名からのスタートでした。現在はアイチョイスグループとして愛知・岐阜・静岡を事業範囲とし、約11万7千世帯の組合員の暮らしをサポートするまでに成長を遂げています。 その歩みは、単に組織規模の拡大というだけでなく、生協本来の在り方を求め続けた歴史でもありました。具体的には、「農産物完全産直化(市場野菜の排除)」、「地域でいち早く展開した個人宅配事業の開始」、「化学調味料100%排除の実施」、「メディアによる全商品原材料の情報開示」など、現在のグループの特徴ともいうべき施策の具現化であり、それらは今後も変わらず継続していくアイチョイスグループの財産といえます。

豊かな暮らし、暮らしやすい地域、
さらには持続可能な自然環境を未来に引き継ぐために
生協運動の精神を継承しています。
『一人は万人のために、万人は一人のために』がアイチョイスのモットーです。

生協運動の精神を継承していく
では、アイチョイスの考える“生協本来の在り方”とは、どのようなものでしょう? 生協のルーツを辿ると、19世紀のイギリスにさかのぼります。当時は産業革命の真っ只中。生産性が飛躍的に増大する一方で、工場労働者は低賃金・長時間労働を強いられていました。また、食品をはじめとした必要最低限の生活用品でさえ、販売する側の利益だけが優先される状況にあり、多くの市民の暮らしを圧迫していました。生活協同組合は、そのような状況に耐えかねた人たちが力を合わせて自らの暮らしを守ろうと組織した団体です。アイチョイスもまた、地域の生活者や生産者と協同し、豊かな暮らし、暮らしやすい地域、さらには持続可能な自然環境を未来に引き継ぐために生協運動の精神を継承しています。「一人は万人のために、万人は一人のために」がアイチョイスのモットーです。
プライベートブランド『自然派style』
『自然派style(スタイル)』は、「子供に安心・安全なものを」という組合員さんの思いに応える形で生まれたプライベートブランド。“安さ追求ではなく品質重視”で、以下の5つのテーマを掲げています。

①食の基準となる日本の農業を守る為にも、国産原料の使用にこだわります。
②食品添加物に頼らない商品づくりを追及します。
③伝統を守り、素材を活かす手間ひまかけた製法を大切にします。
④「非遺伝子組み換え」の原料にこだわります。
⑤毎日利用しやすい価格を実現します。

たとえば「牛乳」は、生乳本来の風味をなるべく大切にするため、水の沸点よりも低い72℃15秒殺菌をおこなったもの。「餃子」は、家庭で手作りしたものをお手本に、国産の野菜と豚肉を主原料とし、合成食品添加物を使わずに国内の工場で作ったもの。「豆腐」は、地元・愛知県産の大豆を100%使い、凝固剤には伝統的な“にがり”を用いたもの。「『美味しい』って、こういうこと?』という気づきを体験できるアイテムを取り揃えています。
ビオトープ米の取り組み
冬の間、耕作しない田んぼに水をためておき、湿地と同様の機能を発揮させることで生物多様性を保全する試みにも取り組んでいます。生物多様性を破壊しないようネオニコチノイド系農薬などを削減し、生産者とともに出来る限り有機栽培にチャレンジしており、その田んぼで生産されたお米は「ビオトープ米」としてアイチョイスの利用者(組合員)に販売。また、田んぼの生きもの調査を実施し、この取り組みの意義を学ぶ場も提供しています。
生産者の学びの場『有機の学校』
アイチョイスでは、有機農業生産者を増やし、彼らの技術力向上をサポートするため、「コープ自然派」「コープ有機」とともに、『有機の学校』を運営ししています。

新規就農者数をみてみると、49歳以下は増加傾向にあり、その9割以上が「有機農業をやりたい、興味がある」と回答しています(「新農業人フェア」における意識調査)。若い世代が有機農業に参入し、定着するためには、栽培技術を教わる場所とともに就農後の支援が求められます。『有機の学校』は、高品質・多収穫が実現できるよう、土づくりを基本とした栽培技術を教える貴重な取り組みです。さらに、卒業生が生産した農産物を買い取るなど、新規就農者にとって一番の課題となる“出口の確保”にも努めています。
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